ハロウィンの帳が降りるころ、抹茶ドラゴンはひとつの誓いを立てました。
――今年は、抹茶の深さで夜を染める。
彼はレシピの枠を一歩越え、温度と時間を静かに調律。
抹茶を重ね、さらに重ね、限界のその先へ。
仕上げは食べる直前に――「あとがけ抹茶 3g」。
ひと振りで、闇が目を覚ます。
ひとかけらを口に含む。まずは密やかな甘み、すぐに濃度の波が立ち、
舌の上をゆっくりと通り抜ける深い旨みとほのかな苦み。
余韻は長く、静かに。夜更けのように。
テイスティングノート
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口どけ:冷やして締まる濃密感、常温でとろりと解ける絹の質感。
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風味:重奏する抹茶の旨みと苦み。抑えた甘さが骨格をつくる。
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余韻:静かな渋みが長く続き、香りがゆっくりと立ち戻る。
Ritual ― おすすめの愉しみ方
- 灯りを落とし、ひと片を小さく。最初の一口は“予告編”。
- ナイフを温めてカット → あとがけ抹茶を食べる直前にふわり。
- 温かい無糖の飲み物と。余韻を邪魔しない相棒を。
これは、ハロウィンだけに許された濃度。
そうして名付けられたのが――「ナイトメア抹茶テリーヌ」。